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不動産評価額とは?5つの価格の違いと自宅の相場を調べる方法

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※2026年6月21日現在の法律に準じた内容です。

不動産の売却を検討するとき、価格の複雑さに戸惑う方も少なくありません。

不動産には、目的や算出する機関によって異なる複数の評価額が存在します。これらの違いを理解しておくと、不動産会社に査定を依頼する前に、自宅がどのくらいの価格帯で売却できそうか、おおよその見当をつけられるようになります。

本記事では、不動産の価格にまつわる「一物五価」について整理し、手元の書類から自宅の相場を調べる方法を詳しく解説します。

不動産の「一物五価」とは? 5つの価格の違いを整理

同じ不動産であっても、目的や算出機関によって異なる価格が存在します。1つの不動産に対して、実勢価格、公示地価、基準地価、路線価、固定資産税評価額の5つの価格があり、これを「一物五価」と呼びます。

 決定機関内容公表時期
①実勢価格売主と買主実際に市場で不動産の売買が成立した価格
②公示地価国土交通省一般の土地取引価格における指標毎年3月
③基準地価都道府県同上(公示地価を補完)毎年9月
④路線価国税庁相続税や贈与税を算定する際の基準毎年7月
⑤固定資産税評価額市町村(東京23区は東京都)固定資産税や都市計画税を算出する際の基準毎年4月~6月頃(評価替えは3年ごと)

①実勢価格

実勢価格の概要

実際に市場で不動産の売買が成立した価格を、実勢価格と呼びます。売主と買主が合意して取引される価格で、需要と供給のバランスなどによって決まるため、公的な指標と必ずしも一致しません。過去にどのような価格で取引が成立してきたかという成約事例の積み重ねが、その地域の相場を形成する大きな要因となります。

実勢価格は、「時価」とも呼ばれます。同じ地域、同じ広さの土地であっても、当事者の事情や売却のタイミングによって価格が変動するとはいえ、過去の成約価格の傾向は、これから売却を検討するうえで欠かせない情報となります。

実勢価格の調べ方

過去の取引データを確認するには、国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」や、不動産流通機構が運営する「レインズマーケットインフォメーション」を活用する方法があります。エリアや築年数、面積などの条件を絞り込んで検索して、似た条件の物件の取引事例があれば、近隣ではどのくらいの価格で取引が成立しているかを把握できます。

また、不動産ポータルサイトで売りに出されている物件の価格を参考にする方法もあります。

②公示地価

公示地価の概要

公示地価とは、国土交通省が毎年3月に公表する1平方メートルあたりの土地価格の指標です。一般の土地取引価格において指標となるとともに、公共事業用地の取得価格を算定する際の基準としても用いられています。基本的に都市計画区域内を対象に、毎年1月1日時点の価格が調査されます。

公示地価は、全国から選定された標準地について調査されるため、自宅周辺の標準地の価格を参考にして、相場感をつかむという使い方が中心になります。

公示地価の調べ方

標準地の価格は、不動産情報ライブラリ、全国地価マップなどのWebサイトを利用して確認できます。地図上から自宅の周辺にある標準地を探し、過去数年分の価格の推移を見ることで、その地域の地価がどのように動いているかを把握する材料になります。

③基準地価

基準地価の概要

公示地価が主に都市計画区域内を対象としているのに対し、基準地価は都市計画区域外も含めて各都道府県が毎年9月に公表する調査価格です。公示地価が1月1日時点の価格であるのに対し、基準地価は7月1日時点の価格を示すため、半年ごとの地価の変動を捉えるのに利用されます。算出方法や評価の考え方は公示地価とほぼ同様であり、両者を併せて見ることで、年間を通じた価格の動きをより細かく追うことができます。

基準地価の調べ方

基準地価は、公示地価と同様に、不動産情報ライブラリ、全国地価マップなどのWebサイトを利用して確認できます。公示地価と併せて時系列で確認すると、地価が上昇傾向にあるのか、落ち着きつつあるのかといった傾向をつかみやすくなります。

④路線価

路線価の概要

路線価は、相続税や贈与税を算定する際の基準として、国税庁が毎年9月に公表する価格です。主要な道路に面した標準的な土地について、1平方メートルあたりの価格が道路ごとに設定されており、土地の面積を基礎に各種補正を行い、評価額を算出します。基本的に、公示地価の80%程度を水準として設定されています。

路線価の調べ方

路線価は、国税庁の「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」で確認できます。地図上から特定の道路を探し、表示されている数値を確認することで、その道路に面した土地の1平方メートルあたりの単価を把握できます。土地の形状による補正計算を行う際にも、この路線価が基礎となります。

⑤固定資産税評価額

固定資産税評価額の概要

固定資産税評価額は、各市町村(東京23区は東京都)が個別に決定する価格で、固定資産税や都市計画税を算出する際の基準となります。3年に一度のタイミングで評価替えが行われ、土地については公示地価の70%程度を目安に設定されています。建物については、構造や築年数に応じて個別に評価額が設定されます。

固定資産税評価額の調べ方

固定資産税評価額は、毎年4月~6月頃に送付される固定資産税の納税通知書に添付されている課税明細書で確認できます。5つの評価額の中でも最も身近な存在であり、土地と建物それぞれの評価額が個別に記載されているため、自宅の資産価値のおおよその目安を知る際の参考になります。

自宅の売却想定価格を算出する方法

今までの一般的な不動産取引の物件の価格表示はひとつしか無かったので、対象物件の土地価格、建物価格がいくらなのか、わからない状態でした。そこで、5つの評価額の違いを把握したら、次は実際に自宅がどのくらいの価格で売れそうかを考えてみましょう。

手元にある書類やインターネット上の情報を組み合わせれば、不動産会社に依頼する前に、おおよその目安を把握できます。自分なりに根拠のある相場感を持っておくと、その後の査定結果を比較検討する際にも役立ちます。

住宅を土地と建物に分ける

戸建て住宅の価値を考える際は、まず土地と建物を分けて考える必要があります。これまで紹介した一物五価は主に土地の価格を示す指標であり、建物の価値については土地とは異なる考え方で評価しなければなりません。

固定資産税評価額から土地価格の目安を出す

固定資産税評価額が公示地価のおよそ70%を目安に設定されていることから、納税通知書に記載されている土地の固定資産税評価額を0.7で割ると、公示地価の水準、つまり市場価格に近い土地価格の目安を算出できます。

ただし、この計算は、あくまで公示地価の水準に近づけるための機械的なもので、実際の売却価格を保証するものではありません。立地条件や個別の事情によって、実際の取引価格とは差が生じる場合がある点は理解しておく必要があります。

路線価から土地価格の目安を出す

より実務的な概算方法としては、路線価が公示地価のおよそ80%を目安に設定されていることから、路線価に土地の面積を乗じた上で、0.8で割り戻すという方法が用いられます。

土地が角地に位置している場合は加算し、形が不整形な土地の場合は減算するといった補正が必要になりますが、簡易的な土地査定としては比較的精度の高い価格を導き出すことができます。

公示地価から周辺相場を補正して考える

近隣の標準地で示されている公示地価を基準として、自宅との条件の違いを比較する方法もあります。最寄り駅からの距離、接道状況、用途地域の違いなど、個別の要因によって生じる価格のズレを考慮し、坪単価を調整することで、より現実的な価格帯のイメージが見えてきます。

建物価値を加える

土地の価格に、建物の評価額を加算して、自宅全体の概算価格を求めます。建物の評価には、「原価法」を用いることが一般的です。

原価法とは、既存(中古)住宅の建物を現在新築した場合の建築費(再調達原価)を基準に価格を算出する方法で、築年数や劣化状況に応じた減価修正を行って現在の価格を求めます。

実務上では、リフォームの履歴がある場合や、管理状態が良好に保たれている場合は、評価額にプラスの要素として考慮されることもあります。

不動産評価額から実勢価格を計算するときの注意点

公的な評価額をもとに導き出した数値は、あくまで理論上の目安にすぎません。実際の市場では、立地条件や建物の劣化の状況、取引が行われる時期の市況といった個別の要因が、価格に大きく影響を与えます。

計算結果はあくまで概算

自分で算出した価格は、統計的な目安の一つにすぎません。建物の内部の状態や設備の状況、周辺に嫌悪施設があるかどうかなど、書類だけでは判断できない要因が、実勢価格に大きく影響します。

不動産取引においては、最終的な成約価格は売主と買主の合意によって決まる性質のものです。

正確に知るなら不動産査定が必要

より精度の高い価格を知りたい場合には、不動産会社による査定が欠かせません。査定には、書類上の情報をもとにスピード重視で行う簡易的な机上査定と、実際に現地を訪れて建物の状態などを確認する訪問査定があります。

目的に応じて使い分けることができますが、現実に売却活動を開始するためには、訪問査定を実施するのが一般的です。

不動産査定を依頼する際の注意点

不動産会社に査定を依頼する際には、いくつか気をつけておきたい点があります。これまで紹介した概算方法を踏まえつつ、査定を依頼する際のポイントを確認していきましょう。

事前に自分で相場を把握しておく

前述した方法を使って、あらかじめ自宅の相場を自分で調べておくと、不動産会社から提示された査定価格が大きく乖離していないかを確認する材料になります。査定価格の根拠の説明に納得できれば、不動産会社とのやり取りもスムーズに進みやすくなります。

高すぎる査定価格を提示する会社には注意

不動産会社の中には、相場よりも高い査定価格を提示することで売主に好印象を与え、専任媒介契約や専属専任媒介契約を結ぼうとする会社も存在します。提示された査定価格がどのような根拠にもとづいているのかを確認し、納得できる説明が得られるかどうかを見極めることが大切です。

建物の価値を正確に評価できる会社を選ぶ

査定を依頼する際は、単純な土地の価格だけでなく、建物の構造やコンディションを正しく見極められる専門性の高い会社を選ぶことが大切です。 重視すべきなのは、目先の査定価格の高さではありません。メンテナンス履歴などをしっかり評価に反映してくれるかを確認しましょう。

まずは、その建物の仕様を誰よりも熟知している「家を建てたハウスメーカー」へ相談することをおすすめします。

スムストック査定を活用する

優良ストック住宅推進協議会に加盟する大手ハウスメーカー10社で建てた住宅であれば、一定の条件を満たすことで「スムストック」の認定を受けられる場合があります。スムストックの認定を受けている住宅は、建物の品質や維持管理の状態などが一定の水準をクリアしており、建物の価値が適正に評価されているため、購入検討者にとっても安心材料の一つとなります。

まとめ

一物五価について正しく理解し、手元にある書類から自宅の相場を概算することは、納得のいく不動産売却を進めるための第一歩です。公的な指標を基準としながら、建物の状態や周辺の市場動向などの個別の要因を加味することで、現実に近い売却価格のイメージをつかむことができます。

最終的には、こうした概算をベースに、建物の価値を適正に見出せる不動産会社と相談しながら、自分にとって納得できる売却の進め方を検討していくとよいでしょう。

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この記事を書いた人

SumStock

スムストック編集部

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