※2025年9月4日現在の法律に準じた内容です。
住宅をスムーズに売却するには、売りやすくするためのポイントを押さえたり、準備を整えることが大切です。
そこで今回は、住宅を売りたい方に向けて、家を売りやすくするためのポイントを解説します。スムストック住宅についても併せて解説するので、興味がある方はぜひご一読ください。
家を売りやすくするためのポイントは5つあります。多いと思うかもしれませんが、どれも大切なことなので、一つひとつ押さえておきましょう。
定期的なメンテナンスは、住宅をきれいに保ち、住みやすい環境を維持するために欠かせません。
しっかりと手入れがされた家は、内覧のときに印象がよくなります。購入希望者にとって、信頼できる売主という印象も与えられるでしょう。内覧時の印象は、購入を決定する際の後押しにもなります。
具体的なメンテナンスの内容は、屋根・外壁の塗装や雨漏りなどの防水対策、シロアリ対策などがあげられます。築年数に応じて劣化しやすい箇所を把握し、適切なタイミングで修繕やリフォームを行うことが重要です。
定期的にメンテナンスをすることで、築年数や古さを感じさせないようなよい状態で長く維持することができます。
掲載用の写真は、できるだけ見栄えの良いものを選ぶことが大切です。写真は不動産会社のホームページやポータルサイトに掲載されるため、多くの人の目に最初に触れる重要な要素です。住宅の魅力が伝わる写真であれば、内覧の申し込みが増え、購入につながる可能性も高まります。
日当たりの良さがわかる時間帯に撮影したり、インテリアの配置を工夫したりと、細かな点にも気を配ることで、より印象の良い写真に仕上がります。
家は売ろうと思っても、すぐに売れるものではありません。まずは不動産会社に物件の査定を依頼する、広告活動をするなどの準備が必要です。年間でもっとも物件の購入需要が高まる時期は新年度が始まる前の1~3月、次いで転居が多い時期の9~10月です。
一般的に物件の売却準備から売却までには3カ月程度かかることが多く、1~3月に売りたい場合は秋ごろ、9~10月に売りたい場合は6月ぐらいから準備を始めるとよいでしょう。
売りに出してもなかなか内覧者が増えない、売却ができないなどの場合は、価格を見直すことも大切です。条件的に買い手が見つかりにくい物件でも、価格を見直すことで買い手が見つかりやすくなります。
ただし、ただ値段を下げればよいというわけではありません。周辺地域の相場や近隣の競合物件の価格から、適切な価格にすることが大切です。具体的な価格については、専門的な視点から助言をもらうため、不動産会社の担当者と相談して決めるとよいでしょう。
できるだけ短期間に売却したい、ご近所の方にあまり知られたくないなどの場合は、買取を検討するのもひとつの手段です。買取とは不動産会社がその物件を直接購入する方法です。仲介と比較して2~3割程度安くなってしまうケースもありますが、短期間での売買契約が可能です。
不動産会社に直接買い取ってもらうことで、引渡し時期の相談がしやすい、仲介手数料がかからないなどのメリットもあるため、不動産会社に相談してみるとよいでしょう。
ハウスメーカーで建てたからといって、すべての住宅が高く売れるわけではありません。とはいえ、一般的には高値で売却できる可能性があるのも事実です。そこで今回は、ハウスメーカーの住宅が高く売れやすい理由を4つご紹介します。
ハウスメーカーで建てた家は、住宅の性能が高いと信頼されていることが1つ目の理由です。ここでいう住宅の性能とは、主に耐震性や断熱性などを指します。断熱性に優れている住宅は空調の効率がよく、光熱費の削減につながります。
また、耐震性の高い住宅は、安全性が高いだけでなく、「新耐震基準」を満たしていれば住宅ローン控除の対象となるため、節税効果が期待できるのも魅力です。
そのため、住宅性能に優れているハウスメーカーの家は、周辺相場より少し高値で売り出しても買い手が見つかる可能性があります。
ハウスメーカーが建てた家には、暮らしやすさやデザイン性にこだわって設計されたものが多くあります。物件の購入+リフォームを検討されている場合でも、間取りやデザインの変更にはコストがかかるうえ、住宅の構造によっては耐震性が低下する可能性もあり、自由にリフォームするのは難しいことがあります。
しかし、もともと住み心地やデザインに配慮して建てられた家であれば、大きなリフォームをしなくても快適に暮らせる可能性が高いでしょう。このような住宅は、既存(中古)住宅でも比較的高値で売れやすい傾向があります。
家は建てただけで終わりではありません。建てた後も適切にメンテナンスをすることで寿命が延びます。長く快適に暮らすためには、定期的なメンテナンスがされていることが重要であり、それは買い手にとって大きな安心材料となります。
ハウスメーカーは、定期点検や保証などのアフターサービス体制が充実しています。こうしたアフターメンテナンスが行き届いた住宅は、信頼性が高く、買い手からの需要も高くなるでしょう。
ただし、ハウスメーカーのアフターメンテナンスの保証期間内であっても、売却により所有者が変わると引き継がれないことが一般的です。保証サービスの継続可否については、事前にハウスメーカーに確認しておくと安心です。
知名度が高いハウスメーカーが建てた家は、信頼性が高いと感じる人が多いのも強みです。住宅がしっかりつくられているだけでなく、プラン力やアフターサービスなどが充実しており、既存(中古)住宅でもよい状態のものが多くあります。よって買い手が付きやすく、相場に比べて高値での売却も期待できるでしょう。
最後に、スムストックについてご紹介します。
スムストックの物件として認定されれば、信頼感が高まり、売却時の大きなアピールポイントになります。興味がある方は査定を依頼してみてはいかがでしょうか。
一般社団法人優良ストック住宅推進協議会に加盟している大手ハウスメーカー10社の住宅で、優良な既存(中古)住宅としての基準を満たした住宅を「スムストック物件」と認定しています。
日本では住宅は新築が好まれ、既存(中古)住宅はあまり流通しませんでした。また、欧米諸国と比較すると、住宅の寿命が短いことも既存(中古)住宅が敬遠される理由とされています。そこで、既存(中古)住宅の流通を活性化させるために、安心して住み継ぐことができる既存(中古)住宅の流通システムとして、大手ハウスメーカーによってスムストックが誕生しました。
下記10社の大手ハウスメーカーが協力して「一般社団法人 優良ストック住宅推進協議会」を設立。スムストックの住宅として認められるのは参加しているハウスメーカーの住宅で、共通の基準を満たすものを「スムストック」と認定します。
上記以外のハウスメーカーで建てた住宅は、スムストック対象外となります。(2025年8月現在)
特許を取得した「スムストック査定方式」で建物本来の価値を適正に評価します。
建物を耐用年数が異なる構造躯体(スケルトン)・設備仕上げ(インフィル)に分けて評価、使い勝手や可変性・機能性、メンテナンス状況等を評価しています。また、建物と土地の価格をそれぞれ分けて表示するのも特徴です。
この様に、スムストックでは建物本来の価値を適正に評価しているため、例えば、築31年以降の建物でも、平均で450万円の価格で評価されています。
(成約事例集計件数:2024年3月までの17,043件)※東京カンテイ調べ
これまで紹介してきたように、同じ築年数の物件を比較しても、修繕歴によって建物の状態は大きな差が生まれます。よって、これまでどのような修繕を行ってきたのかが分かるように、リフォーム・メンテナンス履歴が管理されていることが条件です。
日本は地震大国でもあり、長く安心して暮らすためには安全性が高い「新耐震基準」をクリアしなければなりません。耐震基準は過去に何度も改正されており、新耐震基準は1981年6月1日に施行された耐震基準を指します。
50年以上の長期点検制度やメンテナンスプログラムを設定し、計画どおりに点検・修繕を行うのが3つ目の条件です。長く安心して暮らすためには長期的なメンテナンスプログラムが欠かせません。また、点検を行い、基準を超える劣化がないことの確認も必要です。
スムストックの業務は、専任の「スムストック住宅販売士」が査定を行い、その後の販売まで一貫して担当します。
スムストック住宅販売士は、資格試験に合格し、各種研修を修了しており、該当のハウスメーカーが建てた住宅に関する豊富な知識を持っています。そのため、建物の魅力やコンディションを正確に把握したうえで、効果的な販売活動が期待できます。
日本では、新築物件が好まれる傾向にありますが、SDGsの普及や、購入価格を抑えられることなどを理由に、既存(中古)住宅の需要が徐々に高まっています。しかし、売りやすくするためのポイントを押さえていないと、買い手がなかなか見つからない可能性もあるので、事前によく準備をすることが大切です。
また、住宅によってはスムストックに認定されることで、適正な価格での売買が期待できるため、興味がある人は査定を依頼してみてはいかがでしょうか。